Tempnotes

北米在住。趣味や生活のことなど、気まぐれに書きます。

月額$15で使い放題(条件付き)なSprint Unlimited Kickstart Planを試す

最近のアメリカの携帯業界でもっぱらの話題のひとつが、苦境に悩むSprintが最近ノリに乗っているT-Mobileと合併する(当局の承認まち)というおはなし。そんななか、加入期間限定で突如Sprintからアナウンスされたのが、こちらの激安ポストペイドプラン。

6/13追記(1) 加入できる期間はどうやら6/15までらしいです。一週間限定はちょっと短すぎる気もする...。

将来的にどうなるのかわからないというリスクはあるものの、これは結構お得かも、というわけで試してみることにしました。

概要

  • 他社回線からの乗り換え、かつ、対応端末の持ち込みかSprintでの購入が必要
    • SprintのMVNOからの乗り換えはできない模様。自分はT-Mobileのプリペイドから移すことにしました。
  • 月額利用料$15で通話、メッセージ、データ通信が使い放題
    • ただしデータについては、ビデオは480pまで、ゲームは2Mbpsまで、音楽は500kbpsと結構厳しい制限つき。通常プランにあるHuluの無料サービスもついていません。Engadgetによると、使いすぎた場合は他のプランと同様の基準で速度が絞られるとのこと。
    • プランそのものは$20。自動引き落とし設定をすることで$5引きが適用され、月額$15となる。税金などは別途かかるので、実際は月$20くらいの請求になるのではないだろうか。
    • 最大5回線まで申し込み可能。ただ、よくよく読むと3-5回線目は来年の6/19以降、月$30になるらしい。
  • テザリングはできない。これは一部の人にとっては厳しい条件かも。
  • 国際無料ローミングつき
    • ただし無料は2Gスピードまで。(通話は$0.2/min.、データ通信が無料。遅いので実質どれくらい使い物になるのかはわかりません。)日/週ごとにLTE通信の追加オプションが購入できる。(日本の場合は$5/dayか$10/week) 6/13追記(2) このオプションについては、どうやらこのプランだと適用されないらしい、との情報をみつけました。自分で確認してみるまで、この部分は訂正します。すみません。7/14追記(3) 購入自体はしませんでした が、先日、日本で購入する画面が出るところまでは確認しました。他のプランと同様、普通につかえるっぽいです。

申し込み

ポストペイドプランなので、申し込み時にはクレジットヒストリーが参照されます。そのため、短期滞在の方の加入は難しいかもしれません。 手続き自体は日本で言うところのいわゆるMNPで、利用する携帯のIMEI、移行する電話番号や移行元のアカウント情報などを提供し、SIMキットを購入します。金曜(5/8)に申し込み、週末を挟んで月曜には届きました。自分はいま使っているT-Mobile版iPhone 6s(Apple Storeで購入したA1688)がSprintにも対応しているということで、これをそのまま使うことにしました。アクティベートののち、15分程度で開通手続きも完了。電波の入りは確かに多少悪くなったものの、自分の環境では特に問題なく使えています。

リスクと利点

なんといっても最大のリスクはSprintであるという点。他社と比べて狭いエリアや電波が入らない&遅い、といった問題はよく聞くし、なんといってもT-Mobileとの合併が承認された場合、このプランが将来的にも継続されるのかは不透明です。USA Today紙によれば、期間内に入りさえすれば、この料金設定は "very, very long time" 継続されるらしいのですが。ちなみに、もうすぐSprint端末もT-Mobile回線へのローミングが開始されるらしいので、両方のLTEバンドに対応した端末であれば、エリアと通信速度の問題は多少は改善されると思われます。

利点としては、少なくとも現時点では他社のポストペイドプラン(複数回線割引がない場合でおよそ$60-75程度)と比較して圧倒的に安い、これにつきます。MVNOの価格をキャリアプランで実現した、という感じです。速度制限についても、ウェブブラウジングやメール、メッセージくらいでしか使わないのであれば、割り切れる範囲だと個人的には思っています。Sprintのポストペイドプランなので、おそらくApple WatchのLTE契約も追加できるはず(とりあえずSprintのオペレータは+$10/月でできると言っていたが、持っていないので未確認です)。アメリカでApple watchのLTEを使いたい人にとっては、いまのところこれが最安の方法かもしれません。これについては次の製品がでたころに試してみたいところです。